ご結婚式がお決まりになりタキシード選びに入る前にタキシードの歴史について知っておきましょう!タキシード選びが更に楽しくなるはずです。

タキシードの誕生はヨーロッパとアメリカの二つの逸話があります。

まずは「ヨーロッパ誕生編」です。

 1870年代初めにヨーロッパでスモーキング・ジャケットと呼ばれるウェアが流行しました。このウェアは、丈の長い燕尾服の裾を短くカットしたジャケットで、襟は幅広のショールカラー(へちま型のデザインのもの)に、袖口は折り返しのデザイン、共にキルティングの拝絹(シルク素材)を施したものです。

英国の紳士が部屋で煙草を吸いくつろぎの服として作られました。上流階級の人々の間でも着られるようになりラ・スモーキングと呼ばれるようになりました。

この時代の英国皇太子エドワード7世は、このラ・スモーキングをとても気に入りイギリス南部の高級リゾート地であるワイド島カウズに持ち込み、カウズの名より「カウズ・ジャケット」と呼ばれるようになりました。夜間の準礼装と認められるようになり、燕尾服より堅苦しくない為、気軽に着用できる事からリゾート地でのディナーの為のウェアとして人気となりました。

続いては「アメリカ誕生編」です。

1886年10月10日、アメリカ・ニューヨーク州、オレンジカウンティにあるタキシードパークでアメリカのタバコ王ピエール・ロリラード4世の主催する第1回タキシード・クラブが開催されました。タキシード・クラブとは、上流階級の為の社交会のことです。

第1回開催時に、息子であるグリズウォールド・ロリラード氏が参列者の全員燕尾服を着ている中、燕尾服の裾を短く切り落とした真っ赤なジャケットに、側章付きの黒のパンツを合わせた姿で現れました。この大胆に短く裾を切り落した斬新な彼のファッションに当時話題となり、その後、1890年代ニューヨークを中心に大流行しました。

タキシードの名前の由来となったのは、タキシードの原型が流行したアメリカのタキシード・パークにちなんだものと言われております。イギリスでは、ディナージャケット(会食服)、その他欧州諸国ではスモーキング(喫煙服)とも呼ばれております。

〜地域で異なる襟のデザイン~

タキシードには、「ショールカラー」と「ピークド・ラペル」の二つのデザインがあります。

それまで「ショールカラー」しかなかったジャケットに、燕尾服に似せた「ピークド・ラペル」の襟のジャケットが新たに加わりました。

地域により異なり、アメリカでは「ショールカラー」が主流です。一方ヨーロッパでは燕尾服に準ずるものとしてタキシードが着られていた為、燕尾服と同じく「ピークド・ラペル」のものが多く着られています。

(写真1・ショールカラー)
(写真2・ピークド・ラペル)

 現代において多くの人々に愛され続けているタキシード。タキシードを着て人生の晴れの日を更に楽しみましょう。